研究を支援する
文献レビュー・科研費・学会発表
研究活動のさまざまな場面で、生成AIを「壁打ち相手」として活用できます。 ここでは、科研費申請書の改善から文献レビュー、学会発表準備まで、研究を支援するプロンプトを紹介します。
| 日時 | 使用した生成AI |
|---|---|
| 2026/2/13 | ChatGPT, Claude, Gemini |
科研費申請書のブラッシュアップ
想定シーン: 教員が科研費(基盤研究C等)の申請書について、論理構成や表現を改善するために生成AIに壁打ちする
「変更箇所」を自身の状況に合わせて変更してください。
あなたは科研費申請書の添削に豊富な経験を持つ研究支援アドバイザーです。
以下の科研費申請書の一部を読み、5つの観点から評価とフィードバックを行ってください。
### 評価観点 ###
1. **研究目的の明確さ:** 何を明らかにしようとしているかが一読で伝わるか
2. **学術的背景の説得力:** 先行研究の整理が適切で、研究の位置づけが明確か
3. **研究方法の妥当性:** 目的に対して手法が適切で、実現可能性があるか
4. **論理的一貫性:** 背景→目的→方法→期待される成果の流れに矛盾がないか
5. **審査員への訴求力:** 研究の意義や独自性が審査員に伝わる書き方になっているか
### 申請書テキスト ###
[ここに申請書の「研究目的」「研究計画・方法」のセクションを貼り付けてください]
### 出力形式 ###
* 各観点について5段階(A〜E)で評価する
* 各観点の評価理由と具体的な改善案を示す
* 最後に全体的なコメントと優先的に改善すべき点を3つ挙げる
### 注意 ###
* 研究内容そのものの正否ではなく、「伝え方」の改善に焦点を当ててください
* 審査員の視点を意識したフィードバックをお願いします
以下の出力例は実際のAI出力を編集・整形したものです。同じプロンプトでも、使用するツールや時期によって結果は異なります。
出力例
観点別評価
| 観点 | 評価 | 評価理由 |
|---|---|---|
| 1. 研究目的の明確さ | B | 研究の方向性は理解できるが、「何を」「どのように」明らかにするかの記述がやや抽象的。一文で研究目的を要約する「目的文」を冒頭に追加すると効果的。 |
| 2. 学術的背景の説得力 | C | 先行研究の列挙はあるが、それらの研究の限界や課題の指摘が不十分。「先行研究で未解決の問題は何か」を明記し、本研究との接続を強化すべき。 |
| 3. 研究方法の妥当性 | B | 手法の選択は適切だが、データ収集の具体的な手順や分析方法の記述が不足。サンプルサイズの根拠や分析ツールの明記が必要。 |
| 4. 論理的一貫性 | B | 全体の流れは追えるが、背景から目的への論理的な飛躍がある。「したがって、本研究では〜」という接続を強化すると一貫性が高まる。 |
| 5. 審査員への訴求力 | C | 研究の学術的意義は述べられているが、社会的インパクトや波及効果への言及が弱い。「この研究が成功すると何が変わるか」を具体的に示すと訴求力が増す。 |
優先的に改善すべき点
- 研究目的を一文で要約し、冒頭の段落で明示する
- 先行研究の「残された課題」を明確にし、本研究の独自性を強調する
- 期待される成果の社会的・学術的インパクトを具体的に記述する
学振申請書の添削
想定シーン: 若手研究者(大学院生・ポスドク)が学振(日本学術振興会特別研究員)の申請書を改善する
引用元: 東京大学 吉田塁研究室 学振申請書添削プロンプト を参考に作成
「変更箇所」を自身の状況に合わせて変更してください。
あなたは学振(日本学術振興会特別研究員)の申請書添削に精通した研究指導者です。
以下の申請書セクションを読み、審査員の視点から添削とアドバイスを行ってください。
### 対象セクション ###
[ここに「研究の位置づけ」「研究目的・内容」「研究の特色・独創的な点」のいずれかを貼り付けてください]
### 添削の方針 ###
* 審査員は必ずしも同じ専門分野ではないことを前提に、わかりやすさを重視する
* 以下の項目について評価・コメントする:
1. 研究の背景と問題意識が明確か
2. 研究の独自性・新規性が伝わるか
3. 研究計画の具体性と実現可能性
4. 文章の明瞭さと論理展開
5. 図表の活用や視覚的なわかりやすさへの提案
### 条件 ###
* 修正案を提示する場合は、修正前と修正後を対比して示す
* 良い点も必ず指摘する
* 申請書全体のストーリー性を意識したアドバイスを含める
出力例
全体的な評価: 研究の方向性は興味深く、テーマの社会的意義は伝わります。一方で、以下の点を改善することで、審査員により強くアピールできる申請書になるでしょう。
1. 研究の背景と問題意識
- 良い点: 研究分野の全体像が概ね示されています。
- 改善案: 冒頭で読者の関心を引く「問いかけ」や具体的な事例から書き始めると、審査員の興味を引きやすくなります。
- 修正前: 「近年、○○の研究が進んでいる。」
- 修正後: 「○○は△△という深刻な課題を引き起こしている。この問題に対し、近年□□のアプローチが注目されているが、未だ解決に至っていない。」
2. 独自性・新規性
- 改善案: 「何が新しいのか」を一文で明確に宣言しましょう。先行研究との差分を表や図で視覚化すると効果的です。
3. 研究計画の具体性
- 良い点: 実験手法の選択は妥当です。
- 改善案: 年度ごとのマイルストーンを示し、「何年目に何を達成するか」を時系列で整理してください。フローチャートの挿入を推奨します。
4. 文章の明瞭さ
- 改善案: 一文が長くなりがちです。一文一義を徹底し、40〜60字程度を目安にしてください。
5. 視覚的なわかりやすさ
改善案: 研究の全体像を示す概念図を1つ入れると、審査員が短時間で研究の枠組みを把握できます。
文献レビューを統合する
想定シーン: 研究者が複数の論文の論点を整理・比較し、研究ギャップを特定する
引用元: Wharton GAIL Prompt Library を参考に作成
「変更箇所」を自身の状況に合わせて変更してください。
あなたは学術文献のレビューとメタ分析に精通した研究者です。
以下の複数の論文の情報をもとに、論点の整理・比較を行い、研究ギャップを特定してください。
### 論文リスト ###
以下の論文について、それぞれの要旨・主要な知見を入力しています:
**論文1:** [著者名, タイトル, 年, ジャーナル名]
要旨: [ここに要旨を入力]
**論文2:** [著者名, タイトル, 年, ジャーナル名]
要旨: [ここに要旨を入力]
**論文3:** [著者名, タイトル, 年, ジャーナル名]
要旨: [ここに要旨を入力]
**論文4:** [著者名, タイトル, 年, ジャーナル名]
要旨: [ここに要旨を入力]
**論文5:** [著者名, タイトル, 年, ジャーナル名]
要旨: [ここに要旨を入力]
### 分析の条件 ###
* 比較表を作成し、各論文の研究目的・方法・主要な知見を一覧化する
* 論文間の共通点と相違点を明示する
* 先行研究全体として残されている研究ギャップを指摘する
* 今後の研究の方向性を提案する
出力例
論文比較表
| 項目 | 論文1 | 論文2 | 論文3 | 論文4 | 論文5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 研究目的 | 大学生の学習動機の構造分析 | オンライン授業の学習効果測定 | 反転授業の学習成果への影響 | 自己調整学習と成績の関連 | ブレンド型学習の満足度調査 |
| 研究方法 | 質問紙調査(N=500) | 準実験デザイン | メタ分析(30研究) | 縦断調査(2年間) | 混合研究法 |
| 主要な知見 | 内発的動機が学習成果と強い正の相関 | オンライン群と対面群で有意差なし | 反転授業はSTEM分野で効果大 | 自己調整学習スキルの向上が成績改善に先行 | 対面要素の比率が満足度に影響 |
| 限界 | 横断データのため因果推論に限界 | サンプルが単一大学に限定 | 文系分野のデータが不足 | 脱落率が高い | 満足度の定義が一様でない |
共通点:
- いずれの研究も、学習者の主体性(動機・自己調整)が学習成果に影響する点を示唆している
- 学習形態(オンライン・対面・ブレンド)の最適化が重要なテーマとなっている
相違点:
- 研究方法が多様で、量的研究が中心だが質的アプローチは論文5のみ
- 対象分野がSTEM寄りであり、人文・社会科学分野の知見が限定的
研究ギャップ:
- 学習動機と学習形態の交互作用に関する研究が不足している
- 長期的な学習成果(卒業後のスキル定着等)を追跡した研究がほとんどない
- 日本の大学を対象とした実証研究が少なく、文化的文脈の考慮が必要
今後の研究の方向性:
学習動機のタイプ別に最適な学習形態を検証する介入研究
卒業後まで追跡する縦断的研究デザインの採用
日本の大学における混合研究法による実証研究
研究方法論を検討する
想定シーン: 研究者が研究目的に適した方法論を検討・比較する際に、壁打ち相手として生成AIを活用する
引用元: Columbia University CTL Prompt Library を参考に作成
「変更箇所」を自身の状況に合わせて変更してください。
あなたは社会科学の研究方法論に詳しい方法論コンサルタントです。
以下の研究目的に対して、適切な研究方法論を提案し、比較検討してください。
### 研究目的 ###
[大学のオンライン授業が学生の学習意欲に与える影響を明らかにしたい。特に、対面授業との比較において、学習意欲の変化のメカニズムを理解したい。]
### 研究の条件 ###
* 対象: [学部生 約200名を想定]
* 調査期間: [1学期間(約4ヶ月)]
* 利用可能なリソース: [研究協力者2名、統計ソフト(R, SPSS)、LMSのログデータ]
### 出力の条件 ###
* 候補となる研究方法を3つ提案する
* 各方法の概要・メリット・デメリットを示す
* 比較表形式で出力する
* 最終的な推奨案とその理由を述べる
出力例
研究方法の比較検討
| 項目 | 方法1: 準実験デザイン(量的研究) | 方法2: 質的研究(インタビュー調査) | 方法3: 混合研究法(収斂デザイン) |
|---|---|---|---|
| 概要 | オンライン授業群と対面授業群を設定し、学習意欲の変化を統計的に比較する | 学生への半構造化インタビューにより、学習意欲の変化のプロセスと要因を深く探索する | 量的調査(質問紙)と質的調査(インタビュー)を同時に実施し、結果を統合的に解釈する |
| メリット | ・一般化可能性が高い ・統計的な因果推論が可能 ・200名規模に適合 | ・学生の主観的経験を深く理解できる ・予想外の要因を発見しやすい ・メカニズムの解明に強い | ・量と質の両面から現象を理解できる ・量的結果の解釈を質的データで補強 ・研究目的に最も合致 |
| デメリット | ・倫理的な群分けの難しさ ・メカニズムの解明には不十分 ・交絡変数の統制が困難 | ・一般化が難しい ・分析に時間と技能が必要 ・200名全員の調査は非現実的 | ・研究設計が複雑 ・両方の分析スキルが必要 ・データ統合の方法論的課題 |
| 所要期間 | 4ヶ月で実施可能 | 4ヶ月で実施可能(対象を20名程度に絞る) | 4ヶ月でやや厳しいが実施可能 |
推奨案: 方法3(混合研究法・収斂デザイン)
本研究の目的は、オンライン授業が学習意欲に与える「影響」とその「メカニズム」の両方を明らかにすることです。量的データで全体的な傾向を把握しつつ、質的データで「なぜ意欲が変化するのか」を探ることで、研究目的に最も適合する知見が得られます。
具体的な実施計画として、200名全員に学習意欲尺度を用いた質問紙調査(事前・事後)を実施し、そこから意欲の変化が大きかった学生15〜20名を選んで半構造化インタビューを行うことを提案します。研究協力者2名の役割分担(1名が量的分析、1名がインタビュー実施・分析)も可能です。
学会発表の質疑応答を練習する
想定シーン: 研究者が学会発表を控え、想定される質問と回答の方向性を準備する
「変更箇所」を自身の状況に合わせて変更してください。
あなたは私の研究分野に詳しい学会参加者です。
以下の学会発表の概要を読み、発表後に想定される鋭い質問を5つ生成してください。
また、それぞれの質問に対する回答の方向性も示してください。
### 発表概要 ###
* タイトル: [大学図書館における生成AIレファレンスサービスの可能性と課題]
* 学会名: [○○学会第XX回全国大会]
* 発表の要旨: [大学図書館のレファレンスサービスに生成AIチャットボットを導入した実証実験の報告。3ヶ月間の試行で、利用者満足度の変化と司書の業務負担の変化を調査した。結果として利用件数は2倍に増加したが、複雑な調査質問への対応精度に課題が残った。]
### 条件 ###
* 研究の弱点や限界を突く質問を含める
* 方法論に関する質問を含める
* 実務への示唆に関する質問を含める
* 各質問への回答の方向性を2〜3文で示す
出力例
想定質問と回答の方向性
Q1. 「利用件数が2倍に増加した」とのことですが、これは単にAIの目新しさによる一時的な増加ではないかと考えますが、持続性についてはどのように検証されましたか。
→ 回答の方向性: 3ヶ月間の月別推移データを示し、初月以降も利用件数が安定していたことを説明する。ただし、長期的な持続性は今後の課題として認識しており、1年間の追跡調査を計画していることを述べる。
Q2. 「複雑な調査質問への対応精度に課題」とありますが、「複雑」の定義はどのように設定されましたか。また、どのような種類の質問で精度が低下しましたか。
→ 回答の方向性: レファレンス質問の分類基準(事実確認型・調査型・研究支援型)を示し、特に複数のデータベースを横断する必要がある調査型質問で精度が低下したことを具体例とともに説明する。
Q3. 利用者満足度の測定方法について伺います。AIレファレンスへの回答に対する満足度と、図書館サービス全体への満足度は区別されていますか。
→ 回答の方向性: 本研究では個別回答への満足度(5件法)とサービス全体への満足度を別項目で測定したことを示し、両者の関連性についても分析結果を補足する。
Q4. 司書の業務負担の変化について、AIが対応することで司書のスキル低下やレファレンス能力の減退が懸念されませんか。
→ 回答の方向性: むしろ定型的な質問をAIが担うことで、司書がより高度な調査支援に集中できるようになった事例を紹介する。ただし、長期的なスキル維持のための研修プログラムの検討が必要であることも言及する。
Q5. この実証実験の結果を他大学に一般化するにあたって、大学の規模や図書館の人員体制による違いはどのように考慮されていますか。
→ 回答の方向性: 本研究は中規模大学1校での事例であり、一般化には限界があることを率直に認める。今後、大学の規模別(大規模・小規模)での比較研究を計画していることを述べ、本研究はその第一歩と位置づける。
学会発表のアブストラクトを作成する
想定シーン: 研究者が学会発表の規定に沿ったアブストラクトを作成する
「変更箇所」を自身の状況に合わせて変更してください。
あなたは学術論文の執筆支援に精通した研究支援者です。
以下の研究情報に基づいて、学会発表用の構造化アブストラクトを作成してください。
### 研究情報 ###
* 研究タイトル: [地方大学における学生の地域定着意向とキャリア教育の関連性]
* 学会名: [○○学会]
* 発表形式: 口頭発表
### 研究の概要 ###
* 背景: [地方大学の卒業生の多くが都市部へ流出しており、地域の人材確保が課題となっている]
* 目的: [キャリア教育プログラムの内容と学生の地域定着意向の関連を明らかにする]
* 方法: [地方大学3校の学部3・4年生600名を対象にWeb質問紙調査を実施。キャリア教育の受講状況、地域定着意向、地域への愛着度等を測定。重回帰分析により関連を検討]
* 結果: [地域連携型のインターンシップ経験が地域定着意向と最も強い正の関連を示した。座学中心のキャリア科目は有意な関連が見られなかった]
* 結論: [地域定着を促進するキャリア教育には、教室内の学習だけでなく地域との実践的な接点が重要である]
### 条件 ###
* 構造化アブストラクト形式(背景・目的・方法・結果・結論)で作成する
* 400字程度(日本語)とする
* 学会の投稿規定を意識した学術的な文体で記載する
出力例
地方大学における学生の地域定着意向とキャリア教育の関連性
【背景】 地方大学の卒業生の都市部への流出は地域の持続可能性に関わる重要な課題である。キャリア教育は学生の職業選択に影響を与えるとされるが、その内容が地域定着意向とどのように関連するかは十分に検討されていない。
【目的】 キャリア教育プログラムの内容・形態と学生の地域定着意向の関連を明らかにすることを目的とした。
【方法】 地方に所在する3大学の学部3・4年生600名を対象にWeb質問紙調査を実施した。キャリア教育の受講状況(座学型科目、地域連携型インターンシップ、OB/OG交流会等)、地域定着意向、地域への愛着度を測定し、重回帰分析により関連を検討した。
【結果】 地域連携型インターンシップの経験が地域定着意向に対して最も強い正の関連を示した(β=.38, p<.001)。一方、座学中心のキャリア科目の受講は地域定着意向と有意な関連が認められなかった。地域への愛着度は媒介要因として機能する可能性が示唆された。
【結論】 地域定着を促進するキャリア教育においては、教室内の知識伝達にとどまらず、地域企業・団体との実践的な接点を通じた体験的学習が重要であることが示された。
注意: 出力例に含まれる統計値(β値、p値等)はAIが生成した例示です。実際の研究データに基づくものではありません。AIは「もっともらしい」数値を生成することがありますが、これは典型的なハルシネーション(幻覚)の一種です。研究に関する数値は必ず実データで検証してください。
共同研究の提案書を作成する
想定シーン: 研究支援課職員が、異分野連携・産学連携の共同研究提案書のドラフトを作成する
「変更箇所」を自身の状況に合わせて変更してください。
あなたは産学連携コーディネーターです。
以下の情報に基づいて、共同研究の提案書の概要セクションを作成してください。
### 共同研究の概要 ###
* 研究テーマ: [AIを活用した高齢者見守りシステムの開発と実証]
* 大学側研究者: [○○大学 工学部 情報工学科 □□教授(専門: IoT・センサネットワーク)]
* 連携先: [△△株式会社(介護サービス事業者)]
* 研究期間: [3年間(2026年度〜2028年度)]
* 想定予算規模: [年間500万円程度]
### 提案書に含める内容 ###
1. 研究の背景と社会的課題
2. 研究の目的
3. 研究の独自性・新規性
4. 研究計画の概要(年度別)
5. 期待される成果と社会実装への道筋
6. 大学と企業の役割分担
### 条件 ###
* 企業側の意思決定者が読むことを想定した明確な文体とする
* 学術的価値と事業的価値の両方を示す
* 1500〜2000字程度とする
出力例
共同研究提案書(概要)
AIを活用した高齢者見守りシステムの開発と実証
1. 研究の背景と社会的課題
我が国の高齢化率は29%を超え、独居高齢者の増加に伴う見守りニーズはますます高まっています。既存の見守りサービスは、定期訪問や緊急通報装置が中心ですが、人手不足やコスト面で持続可能性に課題があります。介護現場では、異変の早期発見と迅速な対応を両立するシステムが強く求められています。
2. 研究の目的
本研究は、IoTセンサとAI技術を組み合わせ、高齢者の日常生活における行動パターンの変化を自動検知する見守りシステムを開発し、実際の介護現場で実証することを目的とします。
3. 研究の独自性・新規性
従来の見守りシステムの多くは、転倒検知や緊急ボタンなどイベント駆動型です。本研究では、日常の生活リズム(起床・食事・入浴・外出パターン等)をAIが学習し、「いつもと違う」変化を早期に検出するプロアクティブ型のアプローチを採用します。これにより、重大な事故や疾病の前兆段階での介入が可能になります。
4. 研究計画の概要
2026年度(第1年度): 基盤技術の開発
- 非侵襲型センサ(電力使用量・水道使用量・人感センサ等)のデータ収集基盤を構築
- 行動パターンの学習アルゴリズムを開発
- △△株式会社の協力施設にてセンサの設置と予備データの取得
2027年度(第2年度): 実証実験
- 高齢者20世帯を対象とした実証実験の実施
- AI検知の精度評価(偽陽性率・偽陰性率の最適化)
- 介護スタッフの業務フローへの統合方法の検討
2028年度(第3年度): 改良と社会実装準備
- 実証結果に基づくシステムの改良
- 事業化に向けたコスト分析とビジネスモデルの構築
- 成果の学術発表と特許出願
5. 期待される成果と社会実装への道筋
- 学術的成果: 日常行動パターンからの異変検知アルゴリズムに関する学術論文(国際ジャーナル2本、国内学会発表4件を目標)
- 社会的成果: 実証実験を通じた見守りシステムの有効性の検証データ
- 事業的成果: 第3年度末までに、月額サービスとして商用化可能なプロトタイプの完成を目指します
6. 役割分担
| 担当 | 役割 |
|---|---|
| ○○大学(□□教授研究室) | センサ技術開発、AI アルゴリズム設計・評価、学術的知見の提供、論文執筆 |
| △△株式会社 | 実証フィールドの提供、介護現場のニーズ提供、ビジネスモデル構築、商用化推進 |
Last updated 13 2月 2026, 21:06 +0900 .